上:25年経ってアニメ化になったじゃないですか。その分だけたくさんの思い入れを持った人、深くまで知っていて大好きな人が集まって作られていますよね。OP映像にしてもそうだし、スタッフにしてもこう、深いじゃないですか、知ってるところが。

大:僕ね、すごくありがたいなと思ったのが、役者にそれを押し付けないんですよ。僕、それが一番嬉しかった。嬉しいというか、感動したんです。スタッフさんにしろ監督さんにしろ、普通は「僕、こんだけ好きなんですよ!」っていう風に好きなら好きなほど言ってくる人が多いんです。それが今回は一切、何も言ってこない。


上:それは僕も思いました。

大:すっごいジョジョ好きな人が集まったって聞いてたんだけど。岩波さんも「自分が一番知らない」って言ってたじゃない(笑)。なのに、役者には「僕はここが一番好きで、なんとかかんとかで…」っていうのを絶対言わない。でも話すと、監督とか全部わかってて。あれすごいなって。

上:大川さんも原作はそんなに知らなくて、僕もそうでしたし、興津くんもそうだったし。でも逆に、そういう記憶が新しい人たちの感じたことを歓迎してくださったっていう。

大:「自分の考えてるジョジョはこうです」「この台詞はこう言ってもらわないと困るんです」みたいな押し付けが一切なかった。時々、すごいこだわりは感じたけどね(笑)「~じゃあない」の「あ」をちゃんと言ってくれ、とか。

上:(笑)

大:細かいそういうのはあったけど、基本「あなたの感じたものを出してください」って感じだったね。それはある意味やりやすかったし、嬉しかったです。

上:それでこっちも逆に「やらなきゃ」っていうか。より、もっとできるかなって。

大:出演者も作品に前のめりになってやってるって感じはしたよね。あまり後ろに引いてやってる人はいなかった。

上:初めて触れる人は面食らう部分もあると思うんですけど。台詞回しもそうだし、「これ誤植じゃないか?」って思う部分もあると思うんですよ。

大:いっぱいあるよ。俺もあったもん(笑)さっきも言ったけど「けっこう呑気してた」とか、絶対誤植だと思ってた。台本間違ってるこれ、と思って。それで原作見たら「え?書いてある…」

上:へっへっへ(笑)岩波さんがおっしゃってたんですけど、荒木先生は音楽がお好きだから、台詞にリズムとかそういうのを込めたのかもね、っていう。確かに、あの文字の通りに音に出すとテンポがあるなってわかるんですよ。言い切ることによる快感とか。第二部に入ってから特に感じたんですけど、台詞をやり取りする中で、テストより本番のほうが温度が上がっていくような感じがあったなって。言葉に出して初めて、っていうものが。

大:あまり皆さん音に出して読んではいないだろうからね。中には好きで、音に出して読んでいらっしゃる方もいるかもしれないけど。改めて音にして立ち上げてみると、変わった台詞でもなんか聴けちゃう、っていうところはあるね。言い忘れてたんだけど、荒木先生と僕、同い年なんだよ。1960年、昭和35年の生まれで一緒なのよ。だから、どの部分を幾つのときに描いてたかっていうのもわかるわけじゃない。25年前に描きはじめてっていうのも、ああこのとき幾つだったんだなっていうのがわかるから、おそらく皆とはちょっと考えが違うんだよね。それで、最近の映像見ると「なんでこの人、こんなに若いの?」って(笑)信じられないよ同い年。

上:同じ時代を過ごしたことで、「こういうの、わかるな」っていうのがあるんですか。

大:EDのYESとか、まさに時代がそうだよ。あのへんをガンガン聴いてた世代だから。

上:岩波さんもジョジョ初心者だっておっしゃってたんですけど、聴いてた音楽とかで荒木先生とけっこう共通の部分があって。

大:わかる、それはすごくわかる。

上:学生時代、みんながアコースティックギターでやってたときに、自分はああいうのばかり聴いてたって。

大:俺も聴いてたから、なんか似てない?この人、と思っちゃう。似てないけどさ、こんな凄いの描く人と(笑)

上:そこから何十年と経って作品の中で音楽と出会うっていうのが、奇妙な縁だねっていう話をしてたんですけど。

大:同い年の人が描いてるんだって思うと、なんか…別の考えがあるのよね。



エンディング


上:ナレーションの大川透さんをお迎えしてのJOJOraDIO第10回。いかがだったでしょうか。たくさんディープなお話を聞けてよかったと思います。特に印象に残っているのが、スタッフさんが我々役者の感じたものをすごく大事にしてくださって、それで僕らも一生懸命やれたっていうところなんですけれども。そのお言葉をいただいたときに、あぁそうだったな、って改めて感じることができました。ありがとうございました。

上:さて、こんなメッセージをいただいておりますのでご紹介いたします。

リスナーメール(18歳・男性):(ジョジョのコミックスやアニメを見て名言などから勇気をもらい、受験勉強に励みました。おかげで無事に合格しました)

上:おお…番組に関わったものとして本当にすごく嬉しいです。これ、荒木先生もすごく嬉しいんじゃないですかね。想いというか、そういうものを受け継いでくださったというのが。ありがとうございます。またつらいことがあったときは、ジョジョの名言を思い出して頑張ってください!

というわけで、そろそろお別れの時間でございます。
次回のJOJOraDIOもどうぞお楽しみに。お相手はスピードワゴン役の上田燿司でした。


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