jonaspzep

上:僕が印象に残ってるのは、第5話のブラフォードとタルカスの生い立ちを語るところ。畳みかけるように言ってて。

大:メアリーになんとかかんとか~して、エリザベスに裏切られたところね。

上:あれは一定のテンションは必要だし、でも語りの部分でもあるから、落ち着いて言わなきゃいけないし。

大:伝えなきゃいけない。


上:かつ、ガン!といかなきゃいけないところはあるし。端から見ていてブレスがもうキツキツで、ボカロじゃないんだから(笑)どこで息継ぎするんだろうって。

大:ははは(笑)原作には書かれてあって、書き言葉であって喋り言葉ではないんだけど、それを喋りで立ち上げる、っていうのは一つ特別な作業が必要だよね。でも、気持ちいいよね。ジョジョのナレーションって。

上:時代劇とか歌舞伎とかじゃないですけど、台詞のテンポにカチッとした流れがありますよね。ナレーションも講談まではいかないですけど、ノリみたいなものがあって。

大:荒木先生の独特のリズムや言葉の使い回し方みたいなものが、喋ってても気持ちいい、みたいな。時々、意味わかんないとこもあるんだけどね。

上:一番話題になってた、あの…「意外!それは髪の毛ッ!」なんですけど。

大:あれ、なんでそんな話題になるのか僕はわからないんだけど。

上:言葉自体も面白いじゃないですか。あの流れの中で「意外!それは髪の毛!」ナレーションが言っちゃうっていう。なおかつ、あまりにもハマりすぎてるっていうか。読んで思ってた通りのがパッときたから、みんな思わず「うっ(笑)」ってなったんだと思います。

大:だってあそこは、本当はそうじゃなかったのが実は髪の毛だった、ってシーンだから…自分で喋っててそんな違和感はなかったんだよ。いつものトーンで言ったら、やたらとウケてるから。なんでそんなにウケてるのか、よくわからない…。

上:あそこは、アニメ化する前からちょっと一人歩きしてる、印象的な部分だったみたいで。

大:いわゆる名台詞か。

上:だから「きたーっ!」っていうのが、あまりに強烈すぎて。

大:僕自身は「憎き肉片」とかさ。

上:第二部の。

大:あと「露骨な肋骨」。あれが原作を読んだときから、何をいうてまんねん?って感じだったの。

上:あっはっは(笑)

大:まさかこれはアニメではやらないだろう、と思ってたの。それが、あの回あれくらいしかやらなかったっていう(笑)「露骨な肋骨」「憎き肉片」…マジで言っちゃったよ。

上:逆に、ああいうところは外せない、みたいなノリがありましたよ。話の流れ上、改変してあったり、順番を入れ替えてあったりするんですけど。思わず突っ込んじゃうようなあたりは必ずやるっていう空気もあったので、僕はこれやるだろうなって思ってました。

大:なんかもう、おかしくっておかしくって。言葉としておかしいじゃない。

上:あれ以降は、あんまりないですよね。

大:第一部はそんなになかった。第二部の頭の方にいっぱいあって。

上:僕も原作読んでて、あのあたりってタッチとかも含めて色々試行錯誤っていうか。色んなことやってみようっていうのが。

大:きっと先生も色んな…あれだったんだろうね。だって第二部の、トビちゃん(飛田展男)のやってたやつ。

上:ストレイツォ。

大:あれも「現在の握力、なんとかかんとか」って(笑)それも全部ナレーションで言うんだもん。どういう意味があるのか?みたいに思うじゃない。その情報いるの?って。だけど、なんか…いるんだろうねえ。

上:まぁ25年経ってますから、当時の漫画とかアニメってそういうのがあったじゃないですか。「説明しよう!」じゃないですけど。今だったらやらない独特のオモシロ表現みたいなもの、そこらへんもこの作品の魅力の一つなのかなと思ってますけど。

大:うん。やってて楽しい。

上:ナレーションも一つのキャラクター、作品の中に入り込んでいる形になっていて。

大:いわゆる「作品のナレーション」って、外側から客観的に喋ってる作品が多いから、そういうものだって思ってたんだけど…「我々はこの男を知っている!」だって。

上:(笑)

大:違うところにいるんだろうね。おそらく、この作品のナレーションって。

上:「憎き肉片」の回なんですけど、あの回ってスタジオにいた人数が物凄く少ない回で。役として話に入ってるのが4人で、あとは大川さんのナレーションだけっていう回。見た人の感想が「5人しかいないのにどんだけ…」っていう。みんなが叫び回ってる回だったから。

大:ジョジョ、シュトロハイム、スピードワゴン、サンタナ、あと僕か。いちばん温度が低かったのがサンタナだもんね。

上:一番最後は「負け犬モードだったのだ!」

大:いつの間に覚えたんだお前(サンタナ)それ、っていう。まぁシュトロハイムが10人分くらいやってるからね。

上:掛け合いでどんどん上に乗っかっていって、スタジオの中が熱くなっていくっていうあの回、僕はちょっと第3話を思い出しましたね。

大:あの時には杉田もだいぶジョジョを掴んでるなって感じはしたよね。最初探ってたところはあっただろうし、大変だったと思うよ。

上:僕はそんなに一緒に杉田くんと仕事したことはないですけど、役のタイプとしては、杉田くんが今までやってきたのとちょっと違う。

大: どちらかというと、クールな役の印象があるじゃない。はっちゃけた役を全然やったことがないってわけじゃないんだけど。パワーを全面に出す役はあまり聴い たことないね。だから、最初のうちは大変だっただろうと思う。それをサンタナ戦のあたりで見事に。未来のジョジョ、っていう感じになりましたね。…でも まぁ、全部シュトロハイムに持って行かれたけど。

上:ははは(笑)あれはでも、別というか。

大:すごいよねシュトロハイム。ああいう風に 作ってくるとは思わなかった。普通だと音がワーッと上がってきて声がひっくり返りそうになったところで終わりじゃん。「ここまで!限界です!」って。それ が伊丸岡の場合、ひっくり返ってそっから先がまだある。あれが凄い。見事にあいつなりのシュトロハイムを作ったと思います。CMが一番笑えるよね(笑)
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