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上田燿司(以下、上):
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」についてどこよりも深く語り尽くす番組「JOJOraDIO」。キャストだけではなく製作スタッフもお呼びして、アフレコ現場、製作現場の裏話をお届けします。ご案内はスピードワゴン役の上田燿司です。

上:今回で第9回を迎えましたJOJOraDIO。番組にいただいたメッセージをご紹介したいと思います。

リスナーメール(20歳・女性):(ナレーションの大川さんをゲストに呼んでほしい。あの情熱的なナレーションなくしてジョジョは語れません)

上:ありがとうございます。今回はそのナレーションを務めていらっしゃいます大川透さんをゲストにお迎えしております。現場を一番御存知なのは大川さんじゃないかというくらい、毎回出ておられる方なので、いろんなお話が聞けるかと思います。それでは最後までお楽しみください。


<ゲスト紹介>

上:大川透。熱い語り口調でジョジョの世界観をあますことなく表現する男。大川透が語る、ジョジョの魅力とは。


上:というわけで、ようこそいらっしゃいましたー。

大川透(以下、大):大川透です。よろしくお願いします。

上:よろしくお願いします。大川さんて、僕の直属の大先輩で。

大:直属のって(笑)同じ事務所でね。

上:ジョジョでは一番最初からご一緒させていただいてるんですけど。

大:岩波さんがゲストの回のラジオを聴いたんですけど、上田くんって役者暦まだ10年くらい?もっと長いような気がしてたけど。

上:デビューしたのが30歳くらいなので。

大:俺もこの世界は遅くて、30歳過ぎてから。

上:舞台をやっておられたんですよね。


上:ジョジョを連載していた当時、大川さんはもうジャンプは…。

大:25年前は立派な大人ですよ。でも「ジョジョの奇妙な冒険」って変わったタイトルだから、聞いたことはあったんです。ちゃんと手にとって読んだことはなかった。

上:僕もそうだったんですよ。

大:そうなの?

上:きちんと話を追って読んだのは今回が初めてです。

大:ぶっちゃけた話、僕は役でオーディション受けたんですよ。それは落ちたんだけど、いつまで経ってもスケジュールがバラされない。「もしかしたらナレーションになるかも」って言われて。それで、オーディションの前に少しは読んでおかないと、と思って第一部だけは読みました。

上:オーディションを受けた人っていうのは、自分なりのイメージを持って台詞を言う、という作業を一回はやってるわけですけど。大川さんの場合は、現場でナレーションを立ち上げたそうで。

大:最初の収録のときに、どの程度のテンションでナレーションをやったほうがいいのかまったくわからない状態だったんですよ。すごくよく覚えてるんだけど、岩波さんに「ナレーションはどういう感じでやればいいですか?」って言ったら「僕に聞かないで」って(笑)

上:ははは(笑)



大:岩波さんとしてもハッキリ「これがベストだ」っていうのは言いにくかったんだろうし、俺がどう出てくるか、他の人間がどう出てくるかもわからなかっただろうし。だから、とりあえずやってみてくれ、っていう意味だったんだろうと思うけど。僕も手探りでしたよ。第一話目の一番初めのナレーションが、おそらく一番おとなしいんじゃないかな。

上:こないだ改めて見てみたんですけど、確かにそうですね。

大:静かな感じで始まってるでしょ。

上:いわゆる「ああ、ナレーションだな」っていう感じの。

大:全編あの感じでいってくれって言われたら、楽だったんだけど…楽ってこたーないけどさ、ここまで身を削らずに済んだ(笑)

上:段々上がっていって(笑)



大:自分の中では第3話で決まったの。

上:やっぱりそうですか。

大:前半のクライマックスシーンだから。興津はすごいし、子安もすごいし。僕の右に興津、左に子安が立ってたんですよ。二人が、ガーガー掛け合いやってるでしょ。岩波さんはナレーションを別録りしてくれないわけですよ。かぶらなければ一緒にやるっていうスタンスで。だから、ジョジョがワー!、ディオがワー!てやるから、ナレーションもウォー!ってやるしかないじゃん。

上:(笑)

大:第3話の「蹴った!」かなぁ。あれでナレーションのテンションみたいなものが決まったかな。その後、第1話の冒頭みたいに静かなナレーションを言ってもいいところがあったんだけど、やっぱりダメ出しがきて。「すみません、もうちょっとやってくんないと…物足りないですわ」物足りないって何だよ(笑)

上:ナレーションというよりMCという感じで、場面に応じた振り幅が広いですよね。

大:ナレーションも一緒に戦ってるみたいだった。見ている人の気持ちと一緒になってるような。ものすごく俯瞰で見ている誰かの心の叫び、みたいな。



上:キャラの台詞は原作準拠で「ッ」や「!」がありますけど、ナレーションも普通だったらサラッといくところを大きい「あ」が入ってたりとか。

大:原作見ると、確かにナレーションのところがギザギザで囲まれてたりね。そうすると「やんなきゃいけないのかな」って思っちゃうよね。効果音も「ここは大きい音入るんだろうな」と思うし。それで実際出来上がったのを見ると自分の声が引っ込んでるように聴こえるから、「もっとやっといた方がよかったかな?」と思う時がある。

上:尺的に厳しいところもありませんでしたか。第一部は特にテンポがあって、詰めて。

大:かなりのスピードで展開して、忙しいところもありましたね。

上:ナレーションもハイカロリーな現場というか。

大:でも、意外と大変ではなかったかな。ただ、第一部と第二部で、収録スタジオが変わったじゃないですか。どちらも普段からよく行ってるスタジオなんだけど、同じ作品で別のスタジオへ行って、同じように喋ろうと思っても、自分には同じように聴こえてこないんだよ。

上:音の響きの微妙な感じなんかが。

大:音の大きさとか響きとか。マイクで拾って何とかするっていう作業においては変わらないのかもしれないけど、自分の耳には同じように響いてこなくて。そういう意味では、最初の方がやりやすかった。第二部のスタジオが、自分では「あれ?なんか、なんか違う」「ちょっと違う」と思って。それを取り戻していくのに、少し時間が掛かったかな。

上:僕も第一部・第二部と続きで出てますけど、50年経って、声質を変えて演ってるので。大川さんは基本のトーンをそのまま引き継いできてるから、環境が変わって体感することっていうのが如実に感じられたんですね。

大:まったく同じ役を、同じように演ってるのは僕だけだったからね。だから、スタジオが変わるとずいぶん違うもんだなと思った。



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