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<ゲスト紹介>

稲田徹。豪腕。巨漢。巨大な剣。最後の剣を除けばタルカスとほとんどイメージが重なる男。今回はキャラクターやキャストについても語っていただくが、まずは第7話について訊いてみよう。


稲田徹:「必殺技!ヘルヘブンスネーキル!」

上田耀司:「こんなことッ!残酷すぎるーッ!」

稲田:真っ二つにしちゃいました。技(わざ)じゃない、技(ぎ)っていうのにこだわりを感じますよね。
この前、一人でお茶をして時間を潰していた時に、斜め後ろにいたカップルがジョジョの話をしてたんですよ。話を聞いてると、男性の方はそこそこで、女性の方はびっくりするぐらい詳しくて。

上田:ほー。

稲田:男性が「あれ…あれなんだっけ?あのキャラ」って話をすると女性が即座に答えるっていう問答がめっちゃ面白くて。
男性の方が「なんだっけ、あの首が取れる波紋使い」、女性が「ダイアー、ダイアー」って。ダイアーは武虎さんの芝居。あのドヤ感が面白かったんですよね、急に出てきて。

上田:ははは(笑)

稲田:「私の名はダイアー」って。胡散臭さが想像以上でめっちゃ面白かった。突然あんなあやしげな髪型の人が迫ってきて、ゆっくりヒューッて飛んできて。

上田:スローな蹴りだって、本当にスローだと思わなかったですよね。

稲田:しかもみんな足を広げて避けると思ってるのがね。あの蹴り、あんなゆっくりきたら俺だったら横に避けますよ。ジョナサンもディオも、もれなく足をバーン開きましたけど。

上田:スローすぎるから避けなくてもいいや、って思わせるところがダイナーさんなんでしょう。

稲田:油断を誘ってるんですね。

上田:それで「かかったな、阿保がァーッ!」

稲田:厳しい修行を積んだ上にあの技を身につけた男が「かかったな、阿保が」って。



上田:言葉のチョイスがやっぱり面白いですよね。

稲田:いちファンとして読んでいたとき、「この台詞、俺だったらどう言うんだろう」って実際に口に出して言ってみたりしましたけど、現場で聴くと本当に面白いです。初めてお邪魔した回でも…

上田:後半ですよね。

稲田:普通にブースの外で聴いて笑ってました。そこで大川さんに「お前、まだいたのかよ」って。いやーあれは楽しかったです。

上田:現場は真剣モードだったじゃないですか。

稲田:笑いながらでも緊張感はあるっていうね。大川さんには悪いですけど、大川さんの本気モードで「意外ッ!それは髪の毛ッ!」って聴いたら笑うしかないですよ。

上田:僕、初めて現場に入る前まで、「ッ」とか「あ」とか、ちゃんとやらないと原作のこの感じは出ないよなと思ってて。「やらなくていい」って言われたらどうしようかと思ったんですけど。

稲田:俺はそれでもやり通したと思いますけど(笑)でも、先に岩波さんが「『ッ』、『!』、これ、こだわってください」って言ってくれる人だったから。

上田:「あぁよかった」と思って。間違ってなかった、って。

稲田:わりとあっさりしたアニメになっちゃう。それはファンも納得いかないでしょうからね。



上田:チェーンデスマッチのシーンですけど、ツェペリさんの死も絡んでいて、第一部の中でもかなり、すごいシーンで。
しかもあの曲、ツェペリさんが入っていってから決着がつくまでが、普通だったらそれで1話使うところを。

稲田:15分、Aパートでやってる。

上田:そうそうそう(笑)

稲田:あの話数、Aパートで感動的なシーン終わってBパートで「私はダイアー」ですからね。

上田:話の展開としてスピード感はあるんだけど、内容が濃いから「え?まだAパートの終わりなんだ」っていう。第7話はそういう感じでしたよね。

稲田:またあの、ツェペリさんが部屋に入ろうと決意した時のEDの入り方が。めっちゃヤバいっていうのを、さっき話したカップルの女性が言ってました。
「あの曲の入り方ヤバイ。超感動する」「あれあたし、三回見た」僕、「ヤバイ」の使い方をそういう風に使うのはあまり好きではないけど、あれは伝わってきました。俺も「うん。あれはヤバイ」

上田:(笑)

稲田:本当にあの二人の会話、加わりたかったですねえ。「俺、タルカスだよ!」「タルカス、ここにいるよ!」って。
「ゴババァ」とか言ってみようかなって思いましたね。そしたら「タルカス、ヤバイ」って言われるかも。…そんな、渋谷のギャルも見つけるくらいのジョジョですよ。


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