taru03

上:やっぱりそこはジョジョファンとして、一文字一文字まで再現して…一部、画面に出ちゃったりもしますけど。

稲:出ますね(笑)

上:そのへんってファンとしてもやっぱり「そうだな」って、嬉しいと思うんです。でも、いざ表現するってなったときに相当難しかったと思うんですけど。

稲: うん。まぁ無責任にファンとして見てると「このニュアンス違うな、出てねえ」と思うかもしれないんだけど、やる方としてはね。けっこうそういう微妙なニュ アンス…小さい「ッ」、岩波さんがよく言うところの「この小さい『ッ』この『!』、この感じを出してください」みたいな。

上:そうそう。

稲:熱弁をふるう、あの感じがね。まぁでも見てる人はそのニュアンスを汲み取ってくれてるみたいで。

上:そうですねえ。


稲:僕、以前やってた「デカレンジャー」っていう特撮。

上:ああ、はい。

稲:デカレッドの載寧龍二っていうのと、この前話してたら、僕が出るって決まる前に「稲田さん、ジョジョのアニメ見てます?あれめっちゃ面白いっすね!」って。「俺ハードディスクに録画して永久保存版ですよ」って。

上:ほおー。

稲:けっこう辛口な彼がベタ褒めしてたんで、僕タルカス出演が決まってから「龍二、俺、ジョジョそのうち出るよ」つったら「マジですか!!」みたいな。喜んでくれてたんで。

上:おお。

稲:あと、某番組のジョジョ芸人で出ていらっしゃった芸人さんの、なだぎさんとこの前ご一緒したんですけど、なだぎさんが「DVDとBlue-rayめっちゃ売れてるらしいですね」って教えてくれて。あ、そうなんですか?って(笑)

上:へー。

稲:それで「アニメ見てますか」って話振ったら「いやー面白いですね」って言ってくれてたんで。

上:あぁ、良かった。ちょうど僕らが収録をやってる頃かその前くらいの時に(ジョジョ芸人の放送)あったじゃないですか。ああいうメディアに出てて「好きだ」って言ってる人たちが、どう見てるんだろう?っていうの、けっこうあったんですよ。

稲:へー。少なくとも(なだぎさんは)喜んでくださってるみたいで。

上:うわー…。

稲:でもねえ。納得してくれるでしょう、これは。うん。

上:えへへ(笑)

稲:クオリティといい、熱量といい。ね。

上:アニメはアニメで媒体が違うから、違う表現方法っていうのもあったかもしれないし、そういう選択もあったと思うんですけど。

稲:うんうん。

上:でも本当…今回のアニメ化に関しては、とにかく見た時読んだ時の印象をなんとか再現して、その上になんとか乗っけていってっていう。

稲:真っ向勝負してる感じはありますよね。出された素材まんま出して、それでいてちゃんとアニメーションとしての魅力を乗っけてるっていう。

上:そうですね。

稲:ここまで真っ向勝負してくれるとは。もう受け止めるしかないですよね。

上:全部その、絵のアングルとかそういうのも原作の印象を崩さないようにってなってますし。台詞や擬音から出るニュアンスから何から。

稲:あれ文字で出すのは最初、ほんとにねえ。

上:ねえ。

稲:ああこれか!と思いましたもんね。

上:でもそれも含めて全部が荒木節、荒木先生の表現のあれだから。そこが抜けちゃうともうジョジョじゃないんじゃないか、みたいな気もしてくるのが、やっぱあったんでしょうね。

稲:個人的な意見で言うと、あの書き文字は大正解だと思いますよ。だって「パッシァ」なんて音、絶対出せないじゃないですか。

上:(笑)

稲:「パッシァ」て。「ァ」どうやってやんだよ、って。あれは文字があったことでパシッて音が「パッシァ」的に増幅されるし。いやーあれは本当にね、漫画とアニメのお互いのよさを持ち寄った感じで。

上:そうですね。最初は面食らう人もいたと思うんですけど。でもだんだん、ああいうもんだっていうか。「ああ、きた」…「くるよね」っていう。

稲:僕、最初の時言っちゃったけど「ゴババァ」ってあれ、言っちゃいましたからね。

上:そうそう(笑)

稲:あれ、効果音っていうか…まぁドッギャアアアン的なことですよね。口に出して言う言葉じゃなかった。

上:あれってテストの時に言ったんでしたっけ?

稲:いや、テストの時は何も言わなかったんですよ。台詞で締めてたから。で、冗談で「これゴババァって言ったほうがいいのかなぁ」みたいに言ってたら、岩波さんが「稲田さん、これ最後タルカス、なんか言って」って。「え?何かって…ゴババァって言っていいですか?」って言ったら「うん。いーよ」って(笑)で、言わせてもらったんですけど。

上:あれ、一回全部録り終わって「そちら(音響)から何かありますか?」って訊いて、ああ終わるのかなと思って一回シーンとして。そしたら「稲田さん、これ…」って。

稲:何か一言欲しかったんでしょうね。俺の中でも、やっぱり何かいるかなって心の準備はしてたんで。その選択肢が「ゴババァ」しかなかったんですけど(笑)

上:はっはっは(笑)

稲:無難に「ウォー!」とか言っても面白くないと思うんですよ。「ゴババァ」って書いてあるのに。あの文字に負けちゃうんで。だったら乗っかろうと思って、臆面もなく同じことを言いました。

上:(笑)

稲:その結果ツイッターとかに「あれ効果音じゃないんだ」「あれ台詞なんだ」って書かれてましたね。うん、僕も効果音だと思ってました。台詞になっちゃいましたね。

上:でもなんか、タルカス言いそうだからアリかなって。

稲:人間離れして「ゴババァ」って唸って向かっていく(笑)

上:(笑)

稲:「パパウパウパウ」も口で言ってましたからね。

上:そうそう。だから、いいんですよ。あれはね。

稲:(塩屋)翼さんの笑ったのが、鉄の扉叩くときにあの、ゴンゴンって。あそこで小さく「パウ!パウ!」って悲壮感漂うパウパウが入ってましたよね(笑)

上:あれちょっとねえ(笑)テストの時に…

稲:正直、面白かったですよね。

上:正直「やめてくれツェペリさん!」っていうより「やめてくれ翼さん!」って。

稲:あそこはちょっと、笑い目線でいたらいけないところですもんね。

上:そうそう。みんな真剣にやってるから、テスト終わったときに「翼さん、あそこでパウはちょっと…」って言ったら「だってツェペリの掛け声はああじゃない」って。

稲:うははは(笑)

上:真剣に言われて。

稲:至極正論なんですけどね…TPOがさ(笑)

上:そう(笑)だから「ここは普通ので」って。

稲:またその、悲壮感漂う「パウ!」がめっちゃ面白かったですからね。「パウッ…パウッ…」って。

上:悲しいんだけど面白すぎて。

稲:泣く泣くカットですからね。本当に現場ならではの、OAに乗らない面白さっていうのも結構ありますよね。


ブログパーツ