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岩波美和:僕の好きな話数は第6話の、ポコと姉ちゃんと子供の、ね。いじめられてて、お姉ちゃんに怒られてって。

上田耀司:はい。



岩波:これは裏話なんですけど…音楽発注するタイミングはアフレコのさらに3ヶ月、4ヶ月前なんです。曲は最初にまとめて作っちゃう。
コンテはあの話数までできてなかったから、シナリオの印象だけで松尾さんに作っていただいたんですけれども。
でもそれを絵にはめてみたら、まぁ見事にビタッときて。鳥肌立ちましたよ。
上田:僕も前に「印象に残っていたシーンを挙げてください」って言われて挙げてしまったんですけど。あのエンディングですよ。YESのROUND ABOUT。

岩波:ツェペリさんの。姉ちゃんとのくだりからレバーを押すまでは、おお、バッチリや!ってなって。その後どうしよう、と。ROUND ABOUTの使い方は僕に一任されているので。

上田:へー。

岩波:込み入った話なんですけど、編集はできないんですよ。じゃあ、どこからどこまで使うのか。8分以上ある曲なんで毎回悩むんですけど、あそこから出したら絵のタイミングも図ったかのようにピッタリ来て。「カッコええー」つって。

上田:(笑)

岩波:自画自賛(笑)カッコええぞ、これって。これはいけるぞって。

上田:切ったり詰めたりができない曲なんだけど、それが見事に。

岩波:あつらえたようにね。

上田:BGMでワーッと盛り上がった後に、スッと静寂がきて、静かなイントロがきてっていう。あの流れは本当に見事でしたね。

岩波:うん。自分でもカッコイイと思った。



岩波:毎回、ROUND ABOUTの入り考えるのが一番大変。あまりにも使いどころが多くて。

上田:第二部に入って、ROUND ABOUTはそのまま続きでいくじゃないですか。このあたりはどうでしたか?
第二部って色的にも絵的にも雰囲気がガラッと変わって、音楽もちょっとポップな感じになって。

岩波:そうですね。松尾さんから岩崎さんになって。

上田:それで同じROUND ABOUTが上手くはまるかっていう懸念は。

岩波:それは別に、全然。

上田:いける、と。

岩波:うん。

上田:確かにあの曲、懐の深い曲というか。

岩波:そうなんですよね。僕が中学生の頃に聴いていた曲で、感慨深いですけどね。

上田:ああ。

岩波:生意気なガキだったんで。皆がフォークソングとかニューミュージックとか、アコギで「君は~♪」とか歌ってた時。確かにそういう奴らの方がモテるわけですよ。

上田:へははは(笑)

岩波:女の子に囲まれちゃってさ。そういう時代ってあったじゃないですか。
僕はYESとかKING CRIMSONとかDEEP PEAPLEとか、そういうのばっかり聴いてて。お小遣い貯めて買ったYESのアルバムを、もう死ぬほど聴いてたんですよ。
あの時の自分に俺は教えてあげたい!

上田:(笑)

岩波:お前はその30数年後、この曲を使えるんだぞ!って。

上田:すごい巡り合わせ(笑)

岩波:それとまた、ROUND ABOUT=交差点っていうね、ジョジョとディオとか「交わるところ」みたいな…輪廻転生みたいなものにも通じるし、面白い選曲ですよね。
あれはメーカーの方が決めたんですけども。最初に聞いたときに「エンディング、ROUND ABOUTでいきます」「ナイス!」って(笑)

上田:(笑)「やったー」って?

岩波:「やったー!」って。



岩波:OPとかも熱いですよねえ。僕らの世代って、テレビ漫画はああいうOPで育ったじゃないですか。

上田:原作のイメージそのままで。

岩波:「ジョジョッ」とか入って…入っちゃってさ。

上田:(笑)歌詞で「今だ、撃つんだオーバードライブ」とか入ってたらどうしようかと思いましたけど。それはさすがになかった。

岩波:いや、そういう話もあった。

上田:あったんですか?

岩波:あった気がする。「入れる?」みたいな。

上田:でも、いやらしくない具合に、ちゃんと原作のキーワードが散りばめられていて。そういう意味では昨今のアニメのOPとはちょっと毛色が違うっていうか。

岩波:最近のはお洒落なやつが多いしね。スカした感じの。言い方が悪いかもしれないけど、(ジョジョのOPは)泥臭い、熱い。

上田:ええ。

岩波:ジョジョに必要なのはやっぱり、熱さなんだ、情熱なんだっていうのが、そのへんまで行き届いて。またあの、神風動画さんの絵がかっちょええ。

上田:あれ凄いですよね。本当に好きだからツボを心得ているというか。

岩波:好きな人が作ってんだなぁ~って感じがしましたよね。

上田:しますよね。



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