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川:で、スケジュール帳に「ジョジョの奇妙な冒険」って書いてあって。私はジョジョのアニメ化の話も知らなかったので「ちょちょちょ、マネージャー」って(笑)

上:へへへ(笑)

川:この『ジョジョの奇妙な冒険』ってのは、なんだい?あのジョジョかい?って。

上:ほー。

川:「まだ候補なので決まったら連絡しますね」って言われて。私もう、これ決まったら今年はもう何でもいーや、みたいなことを言ってて(笑)



上:はっはっは(笑)まぁそうですよね。ずっと自分が好きで好きでたまらなかった作品に、しかも最初のヒロインですよ。

川:そうなんですよ。ジョジョの第一部で、エリナでってなると…。原作の話数的にも短いじゃないですか。他の部だとけっこう長いのもありますし。

上:はい。

川:興津君と話し合ったのが「みんな私たちの血を継いでいくんだよ」って。

上:はー。はいはい。

川:エピソード的には短くても、それってなんか…よかったね、って、言い合いました。

上:確かにこれだけ…原作は第八部まで、25年っていう壮大な作品の中の一番基礎の、土台のところを築くのがこの二人っていうのがね。

川:はい。

上:じゃあ今まで読者として読んできたものを実際に演るってなったときに、どう言っていこうか?みたいなところは、どうでしたか。

川:そうですね…ジョジョシリーズの中で、エリナがちょっとこう、大げさな言い方なんですけど女神的な立ち位置というんですかね、まさに理想の女性像、おしとやかで美しくて上品で、でもすごく強くて、っていって。第二部のおばあちゃんになってからも強さとかあるんですけど。私の中では女神、というか。母性というか。ただの少女とか女性とかを、ちょっと超えたぐらいの立ち位置でいたいな、という。すべての、これからのジョジョの母になる意味もこめて。

上:うんうん。

川:そんなイメージは、ちょっとありましたね。だからちょっと現実離れしているくらい上品とか、おしとやかとか、そうじゃない部分がなくてもいいかな、くらいですね。よくあるじゃないですか、上品とみせかけて実はそうじゃない部分があるとか。そういうのじゃなくて、男性の理想の、っていうのはちょっと心がけたかもしれないです。

上:なるほど。そう言われて振り返ると、確かにそういうものは感じました。

川:なんか反応とかがすべて、なんかこう…美しいんですよ。(笑)

上:(笑)ある意味、人間臭い部分を見せない。

川:そうです、そうです。

上:エリナって意外に、謎が多いというか…。

川:そうなんですよ。

上:細かいところは描かれていないじゃないですか。

川:そうなんですよね。自分のモノローグというか、自分がどう思っているのか、みたいなことが、あんまりないんですよ、エリナって。最終話とかはありましたけど。だからすべて、「ジョジョから見たエリナ」が原作では描かれていて…なんていうか、言い方が難しいんですけど。

上:うん。

川:偶像じゃないですけど、それぐらい第一部のエリナってそういう存在かなと思ったんですよね。ここから先、女性キャラ出てきますけど、ちょっとこう特殊かなと。

上:なるほどね。だから、あえて神秘性を持たせるために生活くさいところを見せないように…

川:そうですね。

上:もしかしたら(荒木)先生も(生活くさいところを)描かれなかったのかもしれないですね。

川:泥で口をゆすぐ、とか、本当に目立つエピソードだけじゃないですか。何十回何千回と手がふやけるまで、とか。

上:はい。

川:現実ではちょっとありえないほどの女性像、っていうのが、やっぱりエリナにはあるかなーと思って。

上:確かにものすごく極端っちゃ、極端なんですよね。

川:そうなんです、極端なんです。最後の一人で逃げる決断とか、できそうでできないかなと思うので。守られるだけの女性だったら。

上:うん。

川:そういうところでちょっと、現実離れした感じ…だから、かっわいらしく、とか、おしとやかに!とか、そういうのはすごく意識しました。

上:実はジョナサンと一緒に演ってるシーンってそんなに…少ないんですよね。

川:少ない、少ない。第1話で初めて幼いころに出会って、ディオのせいで離ればなれになって、次もう19歳とかですからね。

上:えらい空いたもんで(笑)

川:はい(笑)でも想い続けてるっていうところが時代的なものというか。

上:ああ、確かにねえ。

川:古きよき女性像みたいな感じなのかなって。

上:さっきも仰ってましたけど、エリナと再会するまでのあいだに、とんでもないことが挟まってるでしょ?(笑)

川:そうなんですよ(笑)

上:そういうのを乗り越えて、ジョジョ自体も成長とか色んなことがあって変わっちゃってるのを、役者として第4話に入ってくるときにギャップを埋めるのが大変だったと思うんですけど。そのあたりの整理をどうつけてたのかなって。

川:第4話については久しぶりの再会っていうシーンで、年齢も上がってますし、少女から大人になって、少女としてジョジョを好きなのとは違う、女性として献身的に介護して、もちろんジョナサンも男性的な体格になり、そこで初めて意識する、みたいなシーンだったんですけど。どちらかというと第9話のほうが、すごい唐突じゃないですか。

上:…あ、まぁ(笑)

川:ディオを倒してからいきなり結婚式、新婚旅行っていう。

上:確かに(笑)

川:戦いが終わって第9話になる前に、二人の間に何かがあったんだろうなと想像して演ったんですけど。なんかその、言ってしまえば置いてけぼりじゃないですか。置いてけぼりなところがまたいいなぁ、昔の女性、古きよき女性っぽいなと。

上:ああ。

川:今のヒロインだと「じゃあ私も」とか「何があったの?」とかすごく知りたがる。入っていきたがる、男性の世界に。それが無くて、家を守ってるとかここに帰ってきてくれる場所である自分とか、そういうのがエリナにはあるのかなと思って。

上:ああ。


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