jonas02

興:ズルいのがね、おいしいとこ全部持っていくんだもん。俺なんてもういつも必死で全力出すじゃないですか。
上:うん。

興:ジョナサンっていつも全力で戦って、その時の体調如何によっては絶対負けてる、みたいな。余裕とか皆無なので全力勝負で。戦い終わったら絶対倒れてるじゃないですか。で、そのあと全部…

上:いやいやいや(笑)

興:ぜんーぶ持っていく。To be continued...って映ってるときは大体スピードワゴンさんが映ってる。いいな~スピードワゴンと思って。

上:違うちがう、違いますよ。後をね。ちょっとだけアレするだけでね。やっぱりメインは…。熱いものが前にガーン!とあるから、それに乗っかっていってるだけのことですよ。何を言ってんだ(笑)

興:まぁ、そう言っていただけるなら(笑)スピードワゴンさんがいなかったらジョナサンもこんな頑張れてなかったんだと思いますけどね。

上:いやー…意外とね、会話そんなにしてない。

興:してないですよ。だから「君は関係ないから帰れ」つって、第3話で。

上:そうそう。だってウィンドナイツロッド行く時も「俺もだぜ!」って言っても誰も何も言ってくれないんだもん。

興:だって(笑)みんな「なんでこの人ついてきてるんだろう…」って絶対思ってる。いきなり人ん家でマッチに火つけて。

上:はっはっは(笑)

興:「ゲロ以下の臭いがプンプンするぜぇーッ!」つって。

上:(笑)

興:でもあそこでスピードワゴンさんがいなかったらジョジョはやられてましたからね。ディオに。

上:あそこはね。拳銃撃って、ちょっと暗黒街育ちの…

興:暗黒街育ちの(笑)ただのいい人みたいな印象になってる。

上:そうそう。でもね、第3話で、この番組の温度がもう一段上がったなっていう感じに。

興:上がりましたね。第3話で最終回だって気持ちでやりましたもん。

上:あれはでも、けっこう原作の連載自体もそういうノリで。

興:そうでしたね。空気が違いましたね。

上:特にBパートの…止まんなかったでしょ?もちろん技術的な、そういうのはあったけど。

興:芝居がね。

上:ほんとに、すごい…

興:すーごい気持ちよかったんですよ。

上:ねえ。

興:第3話は。

上:ちょっと異常な雰囲気になって。

興:異常でしたか。

上:えっ?

興:僕ね、全然わかんないんです。自分がやってると、ほんとに。

上:ああ。

興:「ディオがこうきたから、こう返さなきゃ俺は負ける」としか思えなくて。

上:本当に戦ってる感じだったもんね、みんな。その中にいて。本当にスタジオの中が燃えてる、みたいな(笑)錯覚を起こすような雰囲気で。

興:スピードワゴンさんが火おこしてたんでしょ~(笑)

上:なんでそんな(笑)

興:なんか改めて見たら脇でもずーっと「上に逃げちゃダメだぁー!ジョースターさぁーん!」って(笑)

上:こっちも必死だったんだよ。

興:熱い男だなぁと思って。最後は大川さんのナレーションがね、こう。「蹴った!」って。



上:興津和幸がキャラを演じる上で心がけていることは一体なんなのか。



興:(第3話は)一区切りって言ったら一区切りじゃないですか。

上:うん。

興:一部はまだ続いて第9話までいくわけで。どうやって差をつけようかなと思ってすごい悩んでたんですけど、もう体を変えるしかない、と。

上:体を変える。

興:で、収録中にどんどん鍛えはじめたんですよ。

上:ほおー。

興:うまいことやんないと、出せないなと思って。

上:そうだよね。

興:走りきれないっていうか。物理的に体に要求されるものが多い現場だったよね。

上:多いですよね。

興:常に全力だから…全力をリアルで出していったらもう「じゃあ最初の頃は手抜いてんのか」みたいな感じになるじゃないですか。

上:いやいや、そんなことは思わないと思いますけど(笑)

興:テクニック的な感じで『気弱な』っていうのを演るのもなんか嫌だったし、それだったら自分のベースを上げていけば強くなれるんじゃないかと思って。

上:なるほど。だって地の台詞がすでに…静かに話す系のアニメだとしたら、もうすでに感嘆符がついてる音量で来てて…

興:そうそう。

上:その上に技でも出そうもんなら。

興:出そうもんなら(笑)

上:ガン!ってこう、二段、三段て、ギアチェンジしていかないといけない。

興:急に成長するでしょ?人が死んだら急に成長するから。

上:第4話も詰め込み量としてはすごくあったから…

興:ツェペリさん登場の回ですよね。

上:あそこでまず初めて物語として技としては一番あれになる、波紋っていうのが出てきて。

興:コォォーッって。

上:そのへんを消化するのが大変だっただろうなと思って。

興:でも呼吸法って本当に根本的な…芝居でもそうですけど、息遣いとか。呼吸を文字で見たら「コォォーッ」だけど、「コォォーッ」って…息どうやってやるんだろうと思って。

上:たしかにね(笑)

興:イメージしてたのがアンディ・フグ(※スイス出身の空手家、キックボクサー)の呼吸法。(笑)

上:ああー…。アンディ・フグってコォーってやってた?

興:コォー、コォォォーッつって。

上:でもやっぱりね、原作ももちろん、まったく何もないところからじゃなくてそういう気功とかそういうところから文字に起こしたのがコォォーなわけだからね。

興:一時期ヨガを齧ってたこともあって。

上:ああ、ほんと。

興:体を曲げたときに突っ張って痛い、みたいなところに自分の吸い込んだ呼吸を送り込むと柔らかくなる、みたいなそういうイメージのがあるんですよ。

上:ほおーなるほど。

興:そういうのも活かされてるな、みたいな。ちゃんとなんか、理にかなってるような。本当にそこまで治るかっていったらどうかわかんないですけど(笑)

上:(笑)

興:こう、ボロボロに砕けた骨がね、こんな石が持てた!とかね、そこまでは流石になんないかもしれないですけど。でも楽になるのは楽になるっていうのは呼吸法でありますからね。

上:やっぱり僕らもワゴンでずっと…ワゴンとか言っちゃった(笑)

興:(笑)

上:スピードワゴンで、解説長いのをずーっとやんなきゃいけないでしょう。そうすると結局呼吸が…

興:そうそう(笑)

上:呼吸配分間違えると、もう最後まで台詞のケツまで完走できないっていうのがあるから。そういう意味では話とリンクしてるっていうか、演りながらそういう感じはあって。

上:オーバードライブ最初に言う回があって、ねえ。ものすごいプレッシャーをかけていった人がいましたね。現場でね。

興:川澄綾子さんですか(笑)

上:川澄さん(笑)

興:誰よりもジョジョ好きだったエリナさん。

上:「みんなが言いたい台詞、言えるんだからね」って。あれ強烈に印象に残ってて(笑)

興:まぁまぁまぁ…そうだな!と思って(笑)

上:(笑)

興: その「震えるぞハート!」をね、なんか自然に、極力言いたいじゃないですか。1回目だからそれをどうやったら自然に言えるかなーっていうのを考えてはいた んですけど。自分の気持ちを波紋探知機だ!つって、伝わって伝わって伝わって、で、ハートが震えて、っていうのをイメージして。なんかもうそれしかないな と思って。

上:そうだね。ありえないような、日常では絶対言わない台詞だったりノリだったりするんだけど、ただ「あるからこの通り言いました」だと、やっぱりねえ。

興:リアリティがなくて薄っぺらな台詞になっちゃうので。とにかくこの言葉を言うだけの感情というか心情というか、それをいかに作るか、っていうのがね。

上:そうだね。

興:皆さんがそういう思いでやってたから自然とそういう気持ちになっていったのかも、と思います。

上:そうですかー…。

興:(笑)なに納得してるんですか!

上:いやいや(笑)


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